埼玉県加須市の小児科、ともながこどもクリニックです。

こどもの笑顔も泣き顔もだいすきです

急な発熱!

熱が出たときは、全身状態にも注意する!

①熱では死なない! 馬鹿にもならない!!

②熱が高いから重い病気とは限らない。

③熱よりも、全身状態のほうが重要!

熱がある(体温が高くなる)ということは、身体に何らかの異常が起きているというサインです。熱があることが問題ではなく、何が原因で熱が出ているのかが問題なのです。熱だけにとらわれないで、他の症状や全身状態にも注意してください。

見ただけで分かる全身状態とは食欲、顔色や肌の色、泣き声の強さ、体や手足の動き、遊ぶ元気などのことです。病気が重いほど、食欲は低下し、顔色は悪くなり、泣き声は弱弱しく、体の動きも少なくなり、遊ぶ元気もなくなります。たとえば熱が高くて真っ赤な顔をして大声で泣いている赤ちゃんと、微熱でも真っ青な顔をして唸り声しか出さない赤ちゃんを見たとき、小児科医は後者のほうに深刻な病気の存在を強く疑います。熱が高いというだけで、あわてる必要はあまりないのです。

これがすべての年令に共通の基本情報です。ただし年令によって良くある病気や重要なポイントがあります。貴方のお子様の年令をクリックしてください。

熱が出たときは、全身状態を注意して診る!

熱が出るのは・・・

  1. ●風邪などの感染症が圧倒的に多い
  2. ●着せ過ぎ(暖め過ぎ)
  3. ●激しい運動
  4. ●熱中症など
生後3ヶ月未満
3ヶ月以上、1歳未満
1歳以上

生後3ヶ月未満

3ヶ月未満の赤ちゃんの平熱は37度前後です

3ヶ月未満の赤ちゃんの平熱は37度前後です

この年令の赤ちゃんは平熱でも37度前後あるのが普通ですから、熱があるというのは38度程度(またはそれ以上)の体温と考えてください。また自力で体温を調節することができませんので、暖めすぎることによって一過性に体温が上昇することがあり、逆に冷やしすぎると体温が下がりすぎることがあります。つまり環境条件によっても、体温が変わりやすいということです。そこで改めて、あなたのお子様が「熱がある」のかどうかを判断してください。

38度以上あるときは、すぐに受診を!

この年令の赤ちゃんはあまり病気をしないといわれていますが、風邪をひいて熱をだすことは時々あります。ただし重い感染症(肺炎・尿路感染症・敗血症・細菌性髄膜炎など)にかかった場合でも、この年齢では熱以外の症状が見られないことも多いのです。3ヶ月未満といっても、生後の週数が少ないほど重い感染症の割合は高く、敗血症や細菌性髄膜炎などの「特別に重い感染症」であれば病気の進行が早いため生命にかかわることがあり、一刻を争う治療が求められます。

以上の理由で、この年令の赤ちゃんが発熱した場合は、小児科専門医のいる病院を受診することをおすすめします。もちろんまず電話で依頼することが必要ですが…。

なお上記の「特別に重い感染症」は、発熱した赤ちゃんの中でそれほど多いものではありません。ただ半日や一日の治療の遅れが生命にかかわる病気であるため、小児科医が決して見過ごすことの出来ない病気だと考えてください。入院を勧められることもあると思います。

追記:敗血症や細菌性髄膜炎などの「特別に重い感染症」にかかっても熱が上がらないことも良くあります。このような病気は急激に悪化して、いわゆる「ショック状態」になることがあり、手足は冷たく皮膚の色は蒼白になり、泣く元気もなくなり、手足も動かさなくなります。この状態では熱は上がらず、逆に下がることが多くなります。これは生命が危険な状態です。高い熱でぐずって大声で泣いている赤ちゃんは、少なくとも「ショック状態」とは考えられません。

3ヶ月以上、1歳未満

赤ちゃんの機嫌・顔色・哺乳を見て!

赤ちゃんの機嫌・顔色・哺乳を見て!

生まれてはじめて熱を出すことが多くなる年頃です。

機嫌・顔色・哺乳がまあまあ良ければ、朝まで待つことをおすすめします。とても心配なら、小児科医のいる病院に電話して相談してください。

生後3ヶ月を過ぎると、お母さんからもらった免疫もかなり少なくなりますので風邪をひくことが多くなり、熱を出すことも多くなってきます。体温は新生児期に比べればやや低くなりますから、明らかな発熱と考えるのは少なくとも37.5度以上、大胆に言えばやはり38度以上と考えて良いでしょう。

この年令の赤ちゃんが熱を出す病気はたくさんありますが、圧倒的に多いのは「風邪」や「突発性発疹症」です。重い感染症は3ヶ月未満の赤ちゃんに比べるとかなり少なくなり、また重い病気であれば全身状態の観察から「重症な感じ」が分かるようになります。熱がある時にはそれなりに機嫌も悪く、食欲も低下しますが、顔色が良く水分(ミルク)が飲めていれば重い病気とは考えにくいので、一晩自宅で経過を見ていて大丈夫でしょう。

熱以外の症状が出た時は、それによって病気が推定されます。その場合でも緊急に病院を受診するかどうかの判断は、やはり全身状態が最大の決め手になります。お子様の様子を観察して、「まあまあ元気だ、眠れる」と感じたら朝まで待ってみる勇気を出してください。解熱剤(座薬など)の使用については医師の間でも考え方が異なります。私の考え方については、別項目をご覧ください。

薬以外の手当て:熱の上がり際は、手足が冷たくぶるぶる震えることが多いので、添い寝したり、毛布などで包んで暖めてください。この時点ではかなり辛そうに見えると思います。熱が上がりきると汗をかいて手足も暖かくなります。このタイミングではお部屋を涼しくする・濡れタオルで体を拭く・嫌がらなければ水枕・アイスノンなどを使う・などなど熱を下げる工夫をしてください。厚着したままでは下がる熱も下がらなくなります。

「風邪」か「突発性発疹症」の可能性が大!

1歳以上

特別な症状がなければ、朝まで待っても大丈夫

特別な症状がなければ、朝まで待っても大丈夫

熱以外に特別な症状がなければ、朝まで待っても大丈夫でしょう。

この年齢の子供はよく熱を出します。ほとんどは「風邪」のようなウィルス感染症です。また全身状態の観察も容易となりますし、年長になると自分で体調の変化を訴えることも可能になりますので、熱の原因も推定できることがあります。また新生児や乳児に比べると体力もついてきますので、よほどのことがなければ熱が出ても朝まで経過観察することができます。

この年齢のお子様はすでに何回か熱を出したことがあり、ご両親が心配なのは熱そのものよりも、熱の出方や同時に見られる様々な症状ではないかと考えます。熱がぐんぐん高くなるときは、寒気がしてぶるぶる震え、手足が冷たく顔色も悪くなり、いかにも重病のように見えることが多いです。ただしそのような場合でも1時間くらい過ぎて熱が上がりきってしまうと顔色が良くなって元気が出てくることも良くあることなのです。

熱が上がりきっても辛そうなら、解熱剤(座薬など)を使うのも1つの方法だと思います。解熱剤(座薬など)の使用については医師の間でも考え方が異なります。私の考え方については、別項目をご覧ください

薬以外の手当て:熱の上がり際は、手足が冷たくぶるぶる震えることが多いので、添い寝したり、毛布などで包んで暖めてください。この時点ではかなり辛そうに見えると思います。熱が上がりきると汗をかいて手足も暖かくなります。このタイミングではお部屋を涼しくする・濡れタオルで体を拭く・嫌がらなければ水枕・アイスノンなどを使う・などなど熱を下げる工夫をしてください。間違っても、この時点で厚着させたり布団をたくさんかけないで下さい。厚着したままでは下がる熱も下がらなくなります。

解熱剤(座薬など)の使用について

解熱剤についての私の考え

解熱剤(座薬など)の使用については医師の間でも意見が分かれます。風邪のときの熱は、侵入してきたウィルスに対する防御反応であり、下げないほうが病気が早く治るという考え方です。それは事実なのかもしれませんが、高い熱によって食欲が低下したり睡眠ができなくて、体力がますます低下し、脱水状態になることがあるのも事実です。薬(解熱剤)を使わないという医師の中にも、それ以外の方法で熱を下げる工夫をしている方は多いと思います。ほかの薬と一緒に、1日3回解熱剤を飲ませるのは問題が多いと思いますが、一晩で1回程度の解熱剤の使用は問題ないと思います。

解熱剤が運良く手元にあれば、熱が高くて眠れない時などに使ってお子様もご両親もゆっくり眠り、体力の消耗を防ぐのは良いことだと思います。もちろん解熱剤は病気を治す薬ではなく、単なる一時しのぎであり、時間がたてば効き目もなくなってまた熱が上がることを忘れないで下さい。解熱剤を使って翌朝熱が下がっていても、念のため病院を受診しておいたほうが良いと思います。解熱剤が無い時は、薄着にしたり氷枕などを使って、お子様が朝まで「少しでも気持ち良く」過ごせるようにして下さい。

薬以外の手当てについて

熱の上がり際は、手足が冷たくぶるぶる震えることが多いので、添い寝したり、毛布などで包んで暖めてください。この時点ではかなり辛そうに見えると思います。熱が上がりきると汗をかいて手足も暖かくなります。このタイミングではお部屋を涼しくする・濡れタオルで体を拭く・嫌がらなければ水枕・アイスノンなどを使う・などなど熱を下げる工夫をしてください。間違っても、この時点で厚着させたり布団をたくさんかけないでください。下がるものも下がらなくなります。

  • 予約診療で診察
  • 当院では、予約診療も併用しています(人数に制限がございます)。
    スムーズな診察をご要望の方は、前日までにお電話で予約してください。
  • 電話窓口 : 0480-66-4150
  • ともながこどもクリニック お問合わせ
  • 小児科
  • 0480-66-4150
  •  
    午前 × × ×
    午後 × × × ×
  • 診療時間
    午前 9:00 ~ 12:00
    午後 15:00 ~ 18:00
  • * 予防接種専用外来
    火曜日・金曜日
    13:30~14:30(要予約)